原発はいらない

2011年05月17日

最近の気になった記事

緊急会議 小出裕章×小林武史 「原発は今すぐ止めなければならない」(1)(エコレゾウェブ)
http://www.eco-reso.jp/feature/love_checkenergy/20110515_5049.php
緊急会議 小出裕章×小林武史 「原発は今すぐ止めなければならない」(2)(エコレゾウェブ)
http://www.eco-reso.jp/feature/love_checkenergy/20110515_5050.php
緊急会議 小出裕章×小林武史 「原発は今すぐ止めなければならない」(3)(エコレゾウェブ)
http://www.eco-reso.jp/feature/love_checkenergy/20110515_5051.php

仮設住宅ではない、復興住宅を建てよう(エコレゾウェブ)
http://www.eco-reso.jp/feature/love_checkenergy/20110514_5046.php
ap bank Fund for Japan
http://www.apbank.jp/

風知草:原発に頼らぬ幸福=山田孝男(毎日新聞 5/16)
http://mainichi.jp/select/seiji/fuchisou/news/20110516ddm002070072000c.html
浜岡原発全基を停止(いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと 5/16)
http://www.funaiyukio.com/funa_ima/index.asp?dno=201105005

拡散予測 立地県以外も配備を(NHKニュース 5/16)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110516/k10015905701000.html
甲状腺癌の増加を防いだ原発事故後にとったポーランド政府の対応(Infosecurity.jp 5/13)
http://infosecurity.jp/archives/10174

住民の被ばく量調べよ 田村議員 「厚労省が責任果たせ」(しんぶん赤旗 4/20)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-20/2011042002_03_1.html
「アメリカから3万、フランスやカナダ、イギリスからも線量計が提供されている」

ふるさと納税で被災地支援=「復興に生かして」―東北の自治体へ急増(時事通信 5/15)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110515-00000038-jij-soci

仙台・太白山、登山道無残 崩落、復旧めど立たず(河北新報 5/14)http://www.kahoku.co.jp/news/2011/05/20110514t13035.htm
バルコニーの一夜30人救う 津波から自宅に保護 多賀城(河北新報 5/15)
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/05/20110515t13015.htm

薬害エイズ訴訟 すべて終結(NHKニュース 5/16)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110517/t10015931581000.html

IMF理事、性的暴行容疑を否認へ 全面対決の姿勢(AFP 5/16)
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2800112/7222383
IMFストロスカーン専務理事、婦女暴行罪などで立件(AFP 5/15)
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2799897/7216921

2つの「玄武」 初の同時公開(NHKニュース 5/14)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110514/k10015891392000.html
世代重ね 葵絵巻(朝日新聞 5/16)
http://mytown.asahi.com/kyoto/news.php?k_id=27000001105160002

逆行する系外惑星の謎に迫る(アストロアーツ 5/16)
http://www.astroarts.co.jp/news/2011/05/16flip_planet/index-j.shtml
動乱呼ぶ?「光の輪」が出現 日ハム-オリックス(産経新聞 5/15)
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110515/trd11051519040014-n1.htm


soranimukatte_23 at 11:44|Permalink

2011年05月12日

最近の気になった記事

1号機の核燃料、完全露出し溶融 圧力容器の底で冷却(東京新聞 5/12)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011051201000256.html
全原発の3分の2 今月停止へ(NHKニュース 5/12)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110512/t10015851651000.html

原発賠償案 これは東電救済策だ(東京新聞社説 5/12)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011051202000044.html

東日本大震災:「酪農仲間 ほっとけない」 道内から福島へ牧草支援(毎日新聞 5/12)
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20110512hog00m040004000c.html
東日本大震災:「昭和」の教訓 石碑を発見 岩手・大槌町(毎日新聞 5/12)
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110512k0000m040154000c.html

マスメディアの世論調査は恣意的。信用できない。また原発は低コストではない。(船井幸雄が、いま読者に一番知ってほしいこと 5/12)
http://www.funaiyukio.com/funa_ima/index.asp?dno=201105004

世界で13億トンの食料が無駄に 全生産量の3分の1 (AFP 5/12)
http://www.cnn.co.jp/business/30002727.html
すべて失っても一緒にいたい――ペット連れホームレス増加(CNN.co.jp 5/11)
http://www.cnn.co.jp/usa/30002716.html

マシュー君のメッセージ(45) (玄のリモ農園ダイアリー 5/11)
http://moritagen.blogspot.com/2011/05/blog-post.html


soranimukatte_23 at 17:59|Permalink

2011年05月11日

最近の気になった記事

「非常階段」ありがとう カルガモ親子、脱出完了!(静岡新聞 5/10)
http://www.at-s.com/news/detail/100026929.html
ミシシッピ川水位上昇で住民ら避難 テネシー州(CNN.co.jp 5/10)
http://www.cnn.co.jp/usa/30002693.html

伊勢神宮、新社殿完成へ宮大工ら 式年遷宮に向け(47News 5/11)
http://www.47news.jp/CN/201105/CN2011051101000346.html
頑張ろう いばらき<8>鹿島神宮(鹿嶋市) 人知超えた「自然」(東京新聞 5/8)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20110508/CK2011050802000062.html

メディアが報じない工程表の真相:上杉 隆(ジャーナリスト)(Voice 5/11)
http://news.goo.ne.jp/article/php/politics/php-20110511-01.html
今世紀最大級三つの重大茶番が同時進行している(植草一秀の『知られざる真実』 5/11)
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/post-9a3d.html
東日本大震災で見えた一流の国民、二流の官僚、三流の政治家(サーチナ 5/10)
http://news.livedoor.com/article/detail/5545450/

EMによる地域全体の放射能汚染対策 ~放射能対策に関するEM(有用微生物群)の可能性②~(船井幸雄.com 5/10)
http://www.funaiyukio.com/honmonobito/index.asp?hno=201105001

“ひょうたん島”作曲者 死去(NHKニュース 5/11)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110511/k10015818991000.html

太陽系最古の物質CAIから新発見の鉱物(アストロアーツ 5/11)
http://www.astroarts.co.jp/news/2011/05/11krotite/index-j.shtml
老いた星団の中心で輝く青色はぐれ星(ナショナルジオグラフィックニュース 5/10)
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2011051002


soranimukatte_23 at 22:27|Permalink

「科学者の日記110512(2) 明るい未来は自分で作る」

中部大学の武田邦彦さんのブログからの転載です。

科学者の日記110512(2) 明るい未来は自分で作る



おそらく冷静に事態を見つめ、未来の日本社会を思い浮かべることができないのでしょう。

政府や文科省の発言を聞いていると、「我慢しろ、止める、文句言うな」など暗く、後ろ向きのものが多いように感じます.

その一つが「福島を見捨てる」という大方針です.

「そのぐらい、健康に関係ない」、「30キロ圏内は待避」、「児童や20ミリまでOK」、「校庭の土をひっくり返して地下水を汚す」など、いずれも極めて後退的な結果をもたらし、福島を見捨てることになります.

福島の人(もちろん、茨城、栃木なども同じ)は、放射性物質で汚染された大地で人生を送りたいのではなく、東電によって汚された大地を返してもらう権利があるのです。

東電は、原発で収入を得て年俸4000万円を取っていたのに、

東電は、60京ベクレルを漏らしてもバスを用意しません。

東電は、水を汚してもペットボトルを用意しません.

東電は、土地を汚しても元に戻すこともしません.

東電は、児童が被曝していても疎開の学校を用意しません.

東電は、それでも重役が報酬を受け取っています.

最近では見ることができないほどの悪質な会社です.

・・・・・・・・・

東電はどうなっても良いのですが、福島は元に戻さなければなりません。

悪質な会社にひっかかったという感じですが、回復方法はあります. 

なぜ、政府も福島県もすぐに手がけないのでしょうか?

・・・

畑を耕して野菜を植え、田んぼを作り、小学校を開校する前にやることがあります。それは「綺麗にしてから」ということです。

どんなものでも、汚れることがありますが、汚れをそのままにしてやる人はいません.まずは汚れをとって、それから取りかかるのが常識です.

・・・

「放射性物質」は「放射線」ではなく「粒、粉、チリ」です。だから、まずそのチリを除いてから生活し、学校を開き、農業を進めたらどうでしょうか?

自衛隊、ボランティア、農家、サラリーマン、今まで日本にお世話になった老人などが総出で、まずは「福島を清掃する」ことから始められることを推奨します.

いかに「1年100ミリシーベルトまで大丈夫」と言っても、それを信じる外国人はいません. もしも福島を綺麗にしなければ、福島の子供の健康が損なわれると共に、経済的にも大きな損害が続くでしょう.

1
年20ミリなどという基準は世界では通用しません.それはすでに、外国の論評でも明らかです.

そうなると、今後、30年、福島には外国からの観光客や外資系の会社は来ないし、福島産の農作物ばかりではなく工業製品も輸入規制にあうでしょう。

日本人なら、あるいは福島の人が可哀想だからということで、福島の農産物を買うかも知れません.でも、外国人はそんなことは考えずに「何ベクレルですか」と聞くだけです.

そんなときに数値を示さずに「安全です」などと言っても、信じてもらえないのは当然です.逆に「土地が汚染されているのに、なぜ野菜だけ綺麗なのですか」と聞かれて困るだけです.

・・・・・・・・・

原発から半径20キロの地域から、除染した方が良いと思います.

まずは、道路、公共施設、学校、重機が使える田畑や平地から始め、次に森林を伐採し、草を刈り取って原発の横に焼却場を作り、全て焼いて葉についている放射性物質をフィルターでトラップします.

まずは出来るところから手をつけるだけで、放射性物質は2分の1から3分の1に減るでしょう.

除染する目的、それは「故郷を取り戻す」ということであり、「日本はこのぐらいではへこたれないぞ」という力を示すことです.

もし、「原発事故があっても、1年以内にクリーンな大地を取り戻す日本」ということになれば、それはとても良いことだからです.

もちろん、福島市、二本松市、郡山市はもちろん、いわき市も白河市も関東のホットスポットも、自治体は行動を起こしてください。「これぐらい」などと言っていると30年続きますから、「あそこは汚れている」ということになるだけです。

先祖代々の故郷を綺麗にすることはできるのです!!

・・・・・・・・・

人間には失敗はあるし、悪い奴もいる。

でも、それを素直に認める勇気を持ち、

どうしようもないときには逃げ、

出来るようになったら全力を尽くし、

そして故郷を取り戻す。

福島の人を助けること、

それは汚染された野菜を食べることではなく、

批判したり受け入れなかったりすることでもなく、

福島を綺麗にするのに力を貸すことだ、

それなら、日本人は全力を尽くすだろう.

でも、その福島がSPEEDIのデータを隠し、

野菜のベクレル表示をせず、

ウシや瓦礫を日本中に拡散することを続ければ、

あるいは日本人でも愛想を尽かすかも知れない、

自分たちの失敗は自分たちの世代で片付けておこう.

(平成23年5月11日 午前10時 執筆)


武田邦彦

転載元頁:http://takedanet.com/2011/05/1105122_9694.html



soranimukatte_23 at 11:55|Permalink

2011年05月10日

「科学者の日記110510  日々、変わっていくこと」

中部大学の武田邦彦さんのブログからの転載です。

科学者の日記110510  日々、変わっていくこと



福島原発からでた放射線物質は、最初に大気中に出て風で流れました。そのすべてが太平洋の方に行けば被害は少なかったのですが、不運にも福島市の方向に流れました。

やがて、その放射性物質は福島と山形の間の山にぶつかって南下し、郡山の方に向かいました。その様子は次の図にハッキリと示されています.

radioactive300kms余談ですが、放射性物質が比較的低いところを流れて山の方に行かないということもわかります。

これは山登りの好きな人にはとてもいい話でもありますし、またこの地図を見て、福島県の方で時々、お子さんを山の方に遊びに連れて行くこともできるのではないかと思います。

これから長い間のことですから、楽しみながら放射線を避けるということも必要だと思います。

・・・・・・・・・

ところで約1ヶ月後、放射性物質は大地の上に降り、道路や校庭を汚し、ホウレンソウを痛めました。そして、私たちがあびる放射線も、大気からのものが減って、次第に地面からの放射線に代わっていきました。

今、その放射性物質は、溝に流れ、さらには汚泥等に入っていっています。だから、この時期に「汚泥が汚染された」のは理屈通りです.

大変に不幸なことでしたが、放射性物質を「火山の灰」のように考えれば、目には見えませんがおおよそどこに飛び、どこに潜んでいるかわかると思います。

これは身を守る上でとても大切なことです。お母さんは「こんなところが吹きだまりになるな」とか、「葉っぱの上に乗るとこびりつくから」などと経験を活かしていただけれと思います.

・・・・・・・・・

ところで、やっかいな問題があります。

放射性物質で汚染されたものは、地方自治体が処理するのではなく、すべて国が責任を持つのですが、その国が今まで全く原発事故の準備をしていなかったので、一つ一つ、今後決めていかなければなりません。

何のために税金を払っているのだ!と叫びたくなる心境です.

汚染された汚泥の処理についても、福島県が現在、国の方にその処理を依頼しているところです。

これと同じことが、小学校の校庭等でも行われています。

郡山市は先んじて小学校の校庭の表土をとりましたが、その結果、お子さんの被曝は随分減りました。

ところが、表土を取った後は汚染された土が出ます。常識的にはこの土は東京電力が引き取るのが当然ですが、法律的には国に責任があります。

しかし、国はこの土をどうやったらいいかわからないので、土の出ない方法を提案しています。それは小学校の校庭の表土を削りとって深い土と入れ替えるということです。

もちろん表面に火山灰のような放射性物質があるのですから、このことで子供さんの被ばく量は減少します。

その代わり、その校庭には、セシウムが残りますから、今後30年の間、放射性物質が潜んでいるところでお子さんが運動をすることになるのです。

現実には今、被爆しているお子さんを助けなければなりませんし、そうかといって小学校の校庭が長い間汚染されているのも気が滅入る話です.

現在の文科省はこのような難しい問題を東京電力と折衝して、土地を確保し、小学校の校庭の土を持っていくという力がないと思います。

その背景には、多くの政治家が東京電力から資金の提供を受けているということもありますし、利権と子供という関係では、残念ながら利権の方を優先する政治家が多いことも一つの原因になっているでしょう。

・・・・・・・・・

小学生の被曝の基準を1年20ミリシーベルトにしたり、汚染された野菜を地産地消という名前で給食に出したりするのは、この延長線上と考えられます。

教育の専門家に詳しくお伺いいたしましたが、小学校の給食を全員に強制する必要は、教育上も全くないというお話でした。

むしろわたくしが考えるには、給食の業者等との深い癒着があると考えられます。

およそ教育に関係する人は、貧乏でもいいから子供たちのためにと思って働いてくれなければいけません。仮にも、給食を子供達に強制する理由が、給食の業者との関係であるというなことがあり、それで子供たちを被曝させるということは到底、わたくしには理解できないことです。

・・・・・・・・・

少し話がずれてしまいましたが、誠意のない社会というのは悲しいものです。

昨日、わたくしは、「1年1ミリシーベルトという基準は間違っている.1年100ミリシーベルトまで大丈夫」と言っておられる複数のお医者さんの論説やテレビでの発言を調べてみました。

わたくしが、このことでどのように考えたかは、また次回にお話をしたいと思いますが、ここでは、「科学者としてのわたくし」がいつもどのようにものを考えているかということをお話したいと思います。

・・・

科学というのは難しいもので、常に事実を見つめ真実を追求するのですが、人間なので間違いだらけでもあります。

わたくしが学生に話する例は次のようなものです。

「ニュートンが生まれる前、物が落ちるのは地下の悪魔が引っ張ってると言っていた。

ニュートンが生まれた後は質量によって決まり、万有引力と説明した。

アインシュタインが質量を持たない光が重力によって曲がるということ明らかにすると、そこでまた空間のゆがみが登場した。

最近では、それらをすべて否定して引力はエントロピー増大で説明するのが適切だという学説が有力である。

だから、現在、正しいと信じていることは間違っている」

と言います。

なかなか難しい議論ですが、科学者は常にできるだけ厳密な方法で正しい結論を導き出そうとしますが、同時にその「正しい結論」というのは、100年もたてば全く別のものになってしまうことも承知の上です。

「正しいけれども間違っている」という相矛盾した二つのことを科学者は同時に頭の中にいれられます。

・・・

その意味で放射線による被爆と人体への影響ということを考えるときに、現在の知見(正しいこと)は、1年に1ミリシーベルトを浴びるとかなりのがん患者が出るということであり、また将来はそれが「さらに厳しくなるか、または緩和されるか」は判らないということです。

もう一つは、たとえ自分の考えと違っても、常に自分の考えを否定し、反省し、自分とは反対の結果を勉強するということも科学者としてはなくてはならないことです。

その点で日常の生活と科学的な考え方というのは、少し離れています。今度の福島原発のことは科学的な内容が多かったので、多くの人が「日常と科学」という点で混乱し苦しんだ原因にもなっているのではないかとわたくしは思います.

科学は十分に咀嚼して発信する責任があるのでしょう。

(平成23年5月10日 午前10時 執筆)


武田邦彦

引用元頁:http://takedanet.com/2011/05/110510_9f92.html

soranimukatte_23 at 16:15|Permalink

「原発論点7 原発の4重苦」

中部大学の武田邦彦さんのブログからの転載です。

原発論点7 原発の4重苦



浜岡原発の運転休止が決まって、急に、原子力発電所をこのまま使い続けるかという議論がおきています。

考えてみますと、仮に現在、日本で用いられている「軽水炉」という原子炉が安全だとしても、原子力発電所にはいろいろな問題点があることに気がつきます

・・・・・・

第1の問題点は、原子炉自体が安全でも、今回の福島原発のように電源系が失われたり、さらに、タービン建屋の中にある熱交換器が損失したりしますと、原子炉を冷やすことができず、福島原発のような事故になることがわかりました。

その他、原子力発電所は原子炉や冷却系、電源だけで成り立っているわけではなく、制御系やその他の機械の集合体なので、「どこが破損すると全体の機能が失われるか」について、もう一度チェックしてみないといけないことがわかりました。

青森県の東通原発は、震度4の地震で全部の電源を失いました。

ディーゼル発電機が動かなかったのは部品のつけ間違いでしたが、そのような人間のミスも含めて、震度4の地震で全ての電源を失うというような事態が起きているのです。

・・・・・・・・・

第2は今回の事故で有名になった「想定外」の問題です。

この「想定外」の問題には二つ内容があります。

ひとつは東京電力が想定したらその範囲外の時には大きな事故になるということ。

第二に、もともと人間が考えられる想定外が起こると事故に繋がるということ。

普通の意味で「想定外」といいますと、科学といっても無限には予想できないので、考えられない範囲が起こるという(善意の)意味があります。

しかし、今回の福島原発の事故は、人間が考えられない範囲という程大げさではなく、単に「東京電力が考えた範囲外」だったということだったのです。

それに加えて国民の代わりに、原発の安全性を見ていたはずの保安院が全くチェックしていなかったということも明らかになりました。

福島原発の事故が起こった後も、この想定外の問題は残されています。つまりすべての

「日本の原発は想定外が存在し、その想定外が起こった時はほぼ現在の福島原発のような事故になる」

ということがわかったからです。

ところが、福島原発と同じように三陸沖の地震に見舞われた女川原発は、破壊されませんでした。だから、設計は悪くなかったという見方もあります。

しかし、これは偶然です。

予想された津波の高さは、女川でも福島原発とほぼ同じ6メートルから7メートルでしたが、東北電力の設計者が慎重だったために、15メートル程の高台に立てたので破壊を免れたのです。

つまり、たまたま東北電力の中に慎重な設計者がいたとか、東北電力が高台に土地を持っていたということによって、女川原発は破壊を免れたのです。

こんな偶然が重ならないと原発の安全性が守られないというのでは、安心してはいられません。

しかも、論理的にも「真の意味の想定外」の時にどのように原発を守るかということについて全く議論が進んでいません。

・・・・・・・・・

わたくしも最近まで原発の危険性というのは、

第1に、原子炉だけを守って電源や熱交換器等のその他の機械について安全性が十分に確保されていなかったこと、

第二に、想定外のことについてどのように安全性を確保するかということ、

の二つが重要なことであると考えていました。

ところがそれでは甘いことがわかってきました。

つまり、原発の危険性の第3は、原発に事故が起こった時に、誰が住民を避難させるのか、どうしたら安全性を確保することのかについて、何のシステムも対策もなされていないということです。

あるところで、自治体と電力会社の会議がありました。

その会議で、わたくしは次のような質問をしました。

1.
  もしも原発が事故を起こし、水源が汚れて市民が水を飲めなくなったときに、電力会社は
  住民  のためにペットボトルを用意していますか?

2.
  もしも原発が事故を起こし、児童が被曝しそうになったので、疎開させようということになっ
  た時に備えて、電力会社は疎開先の学校を準備していますか?

3.
  もしも原発が事故を起こし、土地が汚れたときに、電力会社は土地を綺麗にしにきてくれ
  ますか?

わたくしのこの三つの質問に対して、電力会社はいずれも「ノー」と答えました。

この答えは、福島原発の事故の状態を見ているとはっきりとわかっていることでもあります。

そこでわたくしはさらに確認のために、

「電力会社は原発を運転しているのに、原発が事故を起こして汚いものが広く散らばってもそれを片付けようという意思はないのですか?

それは法律的に義務がないという意味ですか、それとも、企業の社会的責任として、行わなくてもいいというお考えですか。」

これに対しては電力会社は答えてくれませんでした。

現代の社会でちゃんとした会社が自分の製品が欠陥であっても、知らないかをするということは、ほとんど考えられません。

しかしそれが、原発では現実なのです。

しばらくたって、電力会社の人は、「損害が起きた時の訴訟の対象は電力会社で、それは全部引き受ける積もりです」とお答えになりました。

そこで私が、「被爆をして被害を受けてから損害賠償しても意味がないのではないか、むしろ被爆をしないように全力を尽くすべきではないか」と申上げました。

その後の議論は割愛するとして、会議が終わったとわたくしは自治体の人に、

「それでは住民を助けるのは自治体の役目でしょうか?」

と聞きました。自治体の人は、

「毎日、住民のサービスをしているのですが、法律的には地方自治体には原子力関係の危険を防止するような仕事ができないのです。

原子力関係はすべて国がするようになっているのです。」

とお答えになりました。

つまり現在の日本では、これだけの数の原発があり、福島原発のような事件が起こっているにもかかわらず、原発事故が起こっても、電力会社も自治体も住民を救うことができないというシステムなのです。

人間のやることには何か間違いがあることがあります。その時に、その損害をできるだけ小さくするようにする手段があります。

例えば海の上を航行する船は、時々、遭難をしますが、必ずボートで逃げられるようになっています。ボートで全員が救われるとは限りませんが、かなりの数の人がそれで命が救われるのです。

ところが、原発にそういうシステム自体がないということになると、どんなに安全に作っても危険であるということになります。

無条件で危険となります。

これだけをとっても現在、日本の原発は「安全なものを一つもない」ということが言えると思います。

・・・・・・・・・

4
番目の危険は、さらに人間に強く関係しています。

それは、ウソというと少し表現が強すぎますが、放射線による被曝を少なく見せたり、原発で起こっていることを軽く表現したり、またこれから起こりそうな危険が生じても、できるだけ外部に知らせず内部だけで処理しようとすることです。

一つの企業が自分の会社を守るために、できるだけ隠すということは当たり前のように思いますが、私が若い頃ある化学工業に勤めた時には全く違いました。

新入社員のわたくしは何回も教育を受けましたが、

「仮に、どんなに小さな小火(ぼや)が起き、それを自分で消せると思っても、まずは消防に電話をしろ」

と教育されました。

その工場は大きかったので、工場の中に2台の消防車が常駐してましたが、そこに電話するのではなく「市の消防署に電話するように」との教育を受けたのです。

その理由は、

「わたくしたちの工場は社会的存在であり、社会の人に危険を及ぼしてはいけないので、何が何でも市の消防に最初に通報し、そのあと、工場内の専用消防に電話をしろ」

と言われたのです。

これが今から40年程前であることを考えると、現在の方が社会における企業の責任が後退しているように感じられます。

・・・・・・・・・

せっかく日本社会に良質の電気を供給できる原子力発電も、また、もし原子力発電の技術が向上して安全な原子力発電ができたとしても、このような4つの大きな欠陥を持っているようでは、安全な原発とは到底言えません。

その多くは人災としての意味を持っています。

つまり、現在の原発問題は、原発自体の技術問題もありますが、それより多くが「社会のひずみ」がもたらしているもの、社会が「誠実性」を欠いているところに真の問題点が存在すると考えられます。

その中でも、「事故が起きても国民を守る担当が決まっていない」ということが長く続いてきたのは、一体何を意味しているのでしょうか。

このような状態では、高温ガス炉でもトリウム溶融塩炉でも「安全な原子炉」などというものはあり得るはずもないのです。

(平成23年5月9日 午後10時 執筆)


武田邦彦

引用元頁:http://takedanet.com/2011/05/post_b941.html

soranimukatte_23 at 00:50|Permalink

2011年05月09日

最近の気になった記事

復興への懸け橋 釜石、青空に虹(岩手日報 5/9)
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20110509_P

牙むく原発「司法も責任」 福島第二控訴 元原告(東京新聞 5/8)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011050890070647.html?ref=rank
三陸大津波の教訓、静かに伝えていた石碑たち(AFP 5/9)
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2798660/7188649

日雇い労働者:宮城の運転手募集で福島原発に 大阪・西成(毎日新聞 5/9)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110509k0000e040072000c.html
福島原発 防災計画、50キロ圏避難なら全国1200万人(毎日新聞5/8)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110508-00000000-maip-soci

麻薬抗争はもうゴメンだ!沈黙のデモ行進に数万人 メキシコ(AFP 5/9)
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2798907/7192662

日本人よ、目を覚ましてください(船井幸雄のいま一番知らせたいこと、言いたいこと 5/9)
http://www.funaiyukio.com/funa_ima/index.asp?dno=201105003

「はやぶさ」打上げ8周年にあたり(JAXA 5/9)
http://www.isas.jaxa.jp/j/topics/topics/2011/0509.shtml
タイタン 大気生成に新学説(NHKニュース 5/9)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110509/k10015760721000.html


soranimukatte_23 at 23:20|Permalink

「反原発」デモのニュース

渋谷で「反原発」デモ~1万5000人が参加



「原発止めろ」=東京・渋谷でデモ行進(時事通信 5/7)
http://www.jiji.com/jc/p_archives?rel=j7&id=20110507191919-0816443
全原発廃止訴え1万人がデモ(NHKニュース 5/7)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110507/k10015747191000.html


soranimukatte_23 at 15:55|Permalink

「福島原発の不安」

中部大学の武田邦彦さんのブログからの転載です。

福島原発の不安



5月8日、1号機の二重扉を開けるときに、ある程度の放射性物質が出ると予想され、それが不安を呼んでいました.

そこに、8日未明に福島原発の映像に白いモヤがかかり、なにかの放出物が出た心配され、不安がさらに加速したようです。

それに加えて3月から4月にかけてはNHKが原発の不安を煽っていたのに、急に報道を縮小したことも問題でした。

つまり、多くの国民は、これまでの報道を見ていて、

「NHKは、何も起こっていないときには微に入り細に入り、原発のことを放送するけれど、危険になったら報道を止めるだろう」

との確信を持っているからです。

これからも、NHKは「原発が危な区なると報道を控える」という態度で終始するでしょうから、NHKを見ることはむしろ危険になります.

・・・・・・・・・

ところで、このブログで再々、書きましたように、今回の福島原発の状態を一言で言えば、

「地震による破壊直後から、全ては科学的に進んでいる」

ということで、さらに踏み込んで言いますと、

● 2006年の地震指針で決めたとおり、

● 電力会社が勝手に決めた想定外の場合に起こるとおり、

に事態が推移した」

といってもそれほど間違っていません.

つまり、今のところ、「ひどい状態」ですが、科学的に見て「意外なこと」は起こっていないのです.

また原子炉は不安定ですから、今後も、「燃料の崩壊、溶融」などが起こる可能性もありますが、よく言われる「メルトダウン」というような状態にはなりません。

かりに、燃料の崩壊が起こると、東電の収集作業としてはかなりの影響がありますが、私たちにとって「放射線が大量に漏れて、また避難しなければならない」という可能性は少ないと思います.

万が一のために準備をしておくことは必要でも、その可能性が低いことも合わせて理解しておいた方が良いでしょう.

・・・・・・・・・

今回の1号機からの漏洩でも、漏洩量は「億ベクレル」の単位です.普段なら大変なことなのですが、すでに福島原発からは「京ベクレル」の単位の放射性物質が漏れていることと比較すると、「1億分の1以下」です.

福島原発から京ベクレルの放射性物質が漏れたことはとても大変なことですが、これからの漏洩量はそれから見ると少ないという皮肉なことになっているということを示しておきたいと思います.

このことは、

「すでに漏れたものが、身の回りに「1億倍」もあるので、それからの被曝」

の方が重要で、福島原発のことはそれほど私たちにとって重要では無くなったことを示しています.

(平成23年5月9日 午前8時 執筆)


武田邦彦

引用元頁:http://takedanet.com/2011/05/post_c092.html


soranimukatte_23 at 14:43|Permalink

2011年05月08日

”原発論点5 原発の「安全性」を決めるもの”

中部大学の武田邦彦さんのブログからの転載です。

原発論点5 原発の「安全性」を決めるもの



5月8日、福島原発で次の措置のために若干の放射性物質がでます。

でも、私たちに取って危険なものではありません。それは、私たちにとっては「すでに福島原発事故は終わっている」からです。

ただ、東電ではまだ作業が続きますが、それは私たちには関係がないことです。このブログでは3月下旬に「すでに福島原発では大きな変化は起こらない」としていますが、徐々に静かになっていくのを見て行くだけです。

私たちが直面している問題は、この事故が起こってから終始、「放射線から子供達をどのように守るか」ということで、それは「子供がもっとも被曝しやすい」ということと、「子供を守れば、妊婦も含めて大人を守ることができる」からでもあります。

今、もっとも大切なのは、

1) 子供を公園に連れて行かない、

2) 子供を雑草や芝生に近づけない、

の2つでしょう。

・・・・・・・・・本論・・・・・・

原発は次の段階に進みつつある. 

このブログでも「社会を混乱させる放射線医学・防御の専門家」というのを書いたが、この問題をもう少し深く考えてみる.

福島原発事故が起こる前、放射線防護の専門家とマスコミは、次のように言っていた.

1. 1年1ミリ以上の被曝は確率的にガンを発生させる、

2. 原発からの放射性物質の漏洩は量によらず大変なことである、

ところが、事故が起こると、突然、

1. 1年100ミリまで大丈夫である、

2. 柏崎原発事故より20億倍の放射線が漏れても健康に影響がない、

と言い出した。このぐらい大きく変わると、「原発の安全性」も考え直さなければならない。

・・・・・・・・・

たとえば、熱を発するものの設計をするときに、「人間は60℃でやけどをする」というのと、「人間は1000℃までやけどをしない」というのでは考え方も、設計が違う.

それも突然、事故が起こったからというだけで、やけどをする温度が60℃が1000℃になると言うのでは、安全もなにも考えることが出来ない。

もし、多くの「放射線の専門家」が言ったように「1年100ミリまで安全だ」というなら、私は再び「原発推進派」になることができる。

浜岡原発も「危険」から「安全」に変わる. まして、大阪のテレビに良く出ていた医師の言われるように「放射線はあびるほど健康になる」というなら、さらに積極的に原発を進めることができる。

日本のエネルギー問題も無くなるし、これまで何を目的に「安全な原発」を考えてきたかも判らない。

原子力の関係者はすべてのことを「1年1ミリ」と「人間は放射線をあびない方が良い」という前提で研究をしてきた。

それは原子力の関係者が言ってきたことではない。放射線医学や防護の人から習ってきたことだ。

それが逆というなら、まったく異なる世界になる。

・・・・・・・・・

マスコミも同じだ。

NHKは「1年100ミリまで大丈夫」という人をたびたび登場させた。

朝日新聞は「人間は100人に30人がガンで死ぬのだから、0.5人が放射線でガンになっても問題ではない」という記事を女性記者が書き、大きく掲載した。

それなら、原発の安全性はまったく変わり、日本の原発は安全になる.

でも、これは放射線医学と防御の専門家が決めることであって、私でも電力会社でもない。だから、シッカリして欲しい。

・・・・・・・・・

再度、呼びかけたい.

放射線医学と防御の専門家の皆さん!!

一体、1年1ミリなのですか? 子供が1年20ミリなのですか? 1年100ミリなのですか? どっちなのですか??

それによって、私たちの判断も生活も180度変わるのです!!

あなた方の判断と発言はそれほど大きな意味を持っているのです!!

すぐ、結論を出してください。

「真実」であるかどうかではなく、「事故前の1年1ミリ」と「事故後の1年100ミリ」の差の理由だけでも結構です。

それがすべてのスタートですから。

・・・・・・・・・

政府の人へ。

もし、福島の子供が「1年20ミリ」まで安全なら、浜岡原発を止める理由はありません。

福島の子供が放射線に強く、静岡の人が放射線に弱いということはありません。誠実な心を持ってしっかりやってください。

(平成23年5月8日 午後2時 執筆)


武田邦彦

引用元頁:http://takedanet.com/2011/05/post_e6ad.html

soranimukatte_23 at 14:33|Permalink

2011年05月07日

最近の気になった記事

浜岡原発の背景 ~地震対策面で注目集める~(NHK「かぶん」ブログ 5/7)
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/200/81126.html

県、爆発翌日公表せず 国の拡散予測図(福島民友 5/7)
http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4107&blockId=9839767&newsMode=article
「想定外」を16年前に警告 福島第1で故高木さん論文(東京新聞 5/7)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011050701000177.html

東日本大震災:「古代湖」内の被害突出 福島「郡山湖」(毎日新聞 5/6)
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110506k0000e040052000c.html
富士山の高さが変わる? 「日本水準原点」震災で沈下か/東京、神奈川ほか(神奈川新聞 5/5)
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1105050009/

東日本大震災:弔い「こいのぼり」 東松島に200匹(毎日新聞 5/6)
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110506k0000e040053000c.html

信用できないマスメディアの世論調査(船井幸雄が、いま読者に一番知ってほしいこと 5/6)
http://www.funaiyukio.com/funa_ima/index.asp?dno=201105002

ロイヤルウェディングにUFO飛来か!? 2つの動画が話題に(ロケットニュース24 5/5)
http://rocketnews24.com/?p=93412

2011年5月 明け方の惑星集合(アストロアーツ)
http://www.astroarts.co.jp/special/201105planets/index-j.shtml


soranimukatte_23 at 23:28|Permalink

「社会を混乱させる放射線医学・防御の専門家」

中部大学の武田邦彦さんのブログからの転載です。

社会を混乱させる放射線医学・防御の専門家



福島原発の事故が起こって、わたくしがびっくりしたことの一つに、放射線医学もしくは防御の専門家が、これ程大きくその考え(および発言)を変えるとは思っていなかったことです。

わたくしは、原子力の燃料を研究し始めた若い頃、放射線の仕事をする限りは、放射線と身体のことをよく勉強しておかなければいけないと思い、第1種放射線取扱主任者という試験を受け、免状をもらいました。

この資格は、放射線を取り扱う専門家にとっては、最もレベルの高い資格で放射線を取り扱うところは、必ずこの資格を持った人がいなければいけないことになっています。

でもわたくしは、放射線と人体の関係を「研究する」という意味では、専門家ではありません。わたくしはあくまでも原子力関係の専門家であり、その仕事をするに必要なものとして放射線取扱主任者の試験を受けたのです。

・・・・・・・・・

わたくしは、福島原発事故が起こってから「1年に100ミリシーベルトまでは大丈夫だ」と言っている「その人たち」に、長い間、真逆のこと、つまり「1年に1ミリシーベルト以上は危ない」と教えられてきたのです。

放射線医学の専門家は、自信を持って次のように話してくれました。

「放射線による人体の障害は2種類あって、100ミリシーベルト以上では、放射線に被爆した人に何らかの障害が出る。明らかに出るのは250ミリシーベルト程度である。

これに対して100ミリシーベルト以下の被爆では、確率論的に患者が発生する。確率論的とは1人の人が被爆したから、その人が発症するというのではなく、10万人の集団が被曝すると、その中から確率的にある数の患者が出るということである。

確率論的に患者が出るかどうかということについては、長く議論されてきたが、1990年の ICRP の勧告以来、国際的には確立しており、日本の法律もすべてそれに準拠している。

放射線では確率論的に患者が発生するということを頭に叩きこんでおかなければならない。」

わたくしにこのように教えてくれた先生がたは、福島原発の事故が起こると突然、態度を翻し、

「武田は専門家でもないのに、いい加減なこと言って人心を惑わしている」

と言い出したのです。

わたくしは年でもあるので、わたくし自身が批判されることについては全く気にしていませんが、とにかくビックリしました。

そして、この発言が多くの人を惑わし、また政府の政策を狂わせた原因にもなっています。

・・・・・・・・・

もしも放射線の専門家が20年間にわたってわたくしに教えてくれたことをそのまま社会に発信していたならば、政府は「1年に1ミリ以上は危険である」という国際基準と国内法を守る政策を採ったでしょう。

それはとてもすっきりしているので、1年1ミリ以上になる可能性のあるところには、政府が数1000台のバスを手配して(ソ連がそうだった)避難することができたでしょうし、多くの人は一つの基準を守って安全な生活をすることができたと思うからです。

・・・・・・・・・

多くの放射線医学の専門家や放射線防護に携わっている人が真面目な人であるということは、わたくしはよく知っています。

だからこそわたくしは驚いています。

確かに個人的には、確率論的な患者の発生に対して批判的な学者もいましたけれども、全体としては完全に一致していたのです。

その一つの証拠として、わたくしのところに放射線医学の専門医になるための国家試験問題を送ってくれた医師の先生がおられます.

国家試験では「確率論的に患者が発生する」ということが正解である問題が毎年のように出ていたこと示していました。

国家試験に出るような確実な問題なので、それを福島原発の事故が起こったからといって、急に180度転換するというのは極めて奇妙なことです。

・・・・・・・・・

今からでも遅くはありません。

放射線医学もしくは放射線防護の学会や研究会は多くあります。

できるだけ早く臨時大会を開き、「確率論的に患者が出るということを否定する」のか、もしくは「従来の立場を貫く」のか、その理由は何か、それを社会に発信しなければなりません。

社会はこの関係の専門家の発言のために、大きく揺れ、また被爆者を出すことになりました。

早く「専門家集団としての見解」を明らかにして欲しいと思っています。

(平成23年5月7日 午前11時 執筆)


武田邦彦

引用元頁:http://takedanet.com/2011/05/post_308e.html


soranimukatte_23 at 14:10|Permalink

「子らよ・・・」

中部大学の武田邦彦さんのブログからの転載です。

子らよ・・・



父は剣をとって敵と戦い、武運つたなく斬り殺される. そして君もまた父に殉じる.

爆弾が頭上に落ちるとき、母は君を胸に抱いて爆弾に背を向ける. そして母は焼け焦げ君もまた命を落とす.

何も出来なかったじゃないかと言わないでくれ.

それで良いのだ. 君は父と母の愛のもとで眠る.

・・・・・・・・・

郡山の父、伊達の父は校庭の表土を除いた。君は26ミリシーベルトから8ミリシーベルトになった。

君は父を尊敬するだろう.

母は君を抱いて走った。知らない土地、辛い仕打ち、乏しい財布、その中で必死に逃げ、そして今、郷里に帰った.

母の心は痛んでいる. もう少し逃げたかったが・・・それは出来なかった. だから君の母は自らを責めている. 

君は母を愛するだろう.

人は万能ではなく, 人には出来ないことがある. 君もそれは承知だ.

人ができること、それは爆弾が空から降ってこようと、目に見えぬ放射線が体を貫こうと、愛する子のために我が身を犠牲にすることだ.

・・・・・・・・・

私たちには希望がある. それは全力を尽くした後に、子らが私たちを見つめる感謝の心. 

私たちは、決してくじけることもなく、決して自らを責めることもない.

私たちは、爆弾に背を向ける母のように全力を尽くすことができ、それで子らは満足する. 

(平成23年5月3日 夕暮れの郡山にて)

引用元頁:http://takedanet.com/2011/05/post_29ef.html

soranimukatte_23 at 14:07|Permalink

2011年05月05日

「原発論点2 1年100ミリ問題と原発の安全性」

中部大学の武田邦彦さんのブログからの転載です。

原発論点2 1年100ミリ問題と原発の安全性



福島原発事故が起こる前までには、世界の放射線の安全の基準は「1年1ミリシーベルト」であった。それに基づいて日本の法律も原発の安全性もすべて決まっていた。

ところが、福島原発事故が起こった直後、政府は1年100ミリを越える放射線性物質が出ているにもかかわらず、「直ちに健康に影響はない」と繰り返した。

政府ばかりではない。 NHK、朝日新聞をはじめとしたメディアも「1年100ミリまでは安全だ」という専門家を登場させた。

その中には、大阪のある医者で「放射線はあびればあびるほど健康になる」といい、福島市に顧問として招かれた放射線医学の専門家も「1年100ミリまでは全く問題ない」との発言を繰りかえした。

専門家の発言でもあり、立派なテレビ局が報道したので、それが現行の法律違反であることを知らされていない国民が信じたのも無理はない.

・・・・・・・・・

でも、このことの是非を問うものではない。「1年100ミリ」の問題を深く考えてみたいと思う.

仮に被曝が1年に1ミリまで大丈夫であるなら、原子力発電は安全になるからだ。

軽水炉の場合、原発が事故を起こしても、付近住民が1年に100ミリ の被曝をすることは希であり、現在のように危機が訪れている時(間違ったら人体実験になる時期)にも、政府、NHK、そしてこれほど多い放射線医学の専門家が「1年に100ミリまでOK」と言うなら、原子力発電所は安全な発電ということになる。

つまり、かなりの確信がないと住民が被曝している最中だから、その責任は極めて重たいからである.

・・・・・・・・・

原子力発電所が危険とされるのは、事故の時にそこから漏れる放射線によって被曝するからである。

そして、被曝と言っても程度問題で、

● 1年に1ミリとまでなら原子力発電所は危険、

● 1年に100ミリまで安全ならば、原発は安全な発電方法、

だからだ。

私が2006年の地震指針決定から「安全な原発推進」から「原発が不安全だから批判」に代わり、さらに2011年の事故で「原発反対」になったのは、1年1ミリが前提である。

・・・・・・

今回のことで、原発が安全な発電方法か危険なものかは思想問題ではなく、また技術問題でもなく、放射線医学の問題に還元した。

今まで、国際放射線防護委員会や国内の放射線に関する委員会で常に言われてきたことは、「1年に1ミリ以下」ということだった。

それを受けて、私のような原子力の方は安全性を強く意識したのである.

でも、放射線医学の先生が、「1年に100ミリまで安全だ」と言われるならば、今までの安全議論はバカらしいもので、私も何を悩んできたのか判らない。

・・・・・・・・・・

意地悪でも意図的でもないが、今回の福島原発の後に「1年に100ミリシーベルトまで大丈夫だ」と言った専門家の先生を集めて国の委員会を開き、それを公的に確定する.

国内法(文科省、厚生労働省所管の法律など多数)を改正し、大幅に「汚染物質」も減り、「管理区域」もなくなる。

これまでの放射線による障害の労災認定も取り消されることになるし、原子力施設は「安全な施設」に代わる.

でも、放射線の人体に対する影響は世界的なコンセンサスが必要である。

外国旅行をするとか、外国で食事をする、もしくは外国で水を飲むというときには、世界の人が放射線の安全性についてのコンセンサスが必要とされる。

従って、国内で1年に100ミリまで大丈夫であるというコンセンサスが得られたら、国内法の改定と並行して、国際的な活動をして世界を説得し、世界的に1年に100ミリの基準を確定しなければならない。

それができたら、日本の原子力発電所の安全基準を変更し、付近住民が100ミリまで被爆しても良いという基準に直す必要がある。

わたくしの考えでは、付近住民が100ミリまで被爆してもいいということになると、現在の地震指針にわずかな改正(事故時の対応)だけを加えることで原子力発電所は極めて「安全」に日本国内で運転することができるであろう。

エネルギー問題も考え直さなければならない。

・・・・・・・・・

時に「武田は放射線医学の専門家でもないのに、1年1ミリなどと言うな!」と罵倒されるが、私は今まで放射線医学の専門家が「放射線はあびない方が良い。1年1ミリが限度だ」と言われるので、それを理解してきた。

もちろん、責任ある立場で仕事をしてきたのだから、私は「個別の因果関係では1年100ミリから障害がでること、それ以下では確率的にガンなどの発生が見られること」をデータなどで確認して納得してきた。

それが間違いなら、もう一度、原発の安全性もエネルギー問題もやり変えなければならない。

「1年100ミリ」と言っているNHK、朝日新聞、そして学者(主に放射線医学)の方は、

1)
  なぜ、これまでと180度違うことを言い出したのか?

2)
  本当にこれから1年100ミリで良いのか?

について、早急に声明を出して欲しい.そうしないと私たちのこれからの多くの努力も無に帰する.

(平成23年5月5日 午前11時 執筆)


武田邦彦

引用元頁:http://takedanet.com/2011/05/post_ca91.html



soranimukatte_23 at 14:03|Permalink

2011年05月04日

(動画)福島原発事故の現状:アーニー・ガンダーセンがロシア報道番組で語る



(動画解説)
「現在の日本では今回の福島原発での事故が正しく伝えられていないと思います。
元原子力技術者で現在はフェアーウインズ・アソシエイトのメンバーで原子力反対運動を進めるア­ーニー・ガンダーセンがロシアのニュース番組で今の福島原発の深刻さを語っています。
これを見た方はできるだけ多くの人にこのリンクの事を伝えて下さい。」
http://youtu.be/OPt_SeERFsM




soranimukatte_23 at 22:54|Permalink