原発

2012年01月20日

(動画)ストレステスト審査〜市民を締め出して強行

(訂正と追記13:20)
市民が抗議していたのは、
傍聴を認めずに会議を開催しようとしたことと、
三菱重工からお金をもらってる3人(岡本、山口、阿部)は
会議のメンバーから外れるべきだということだった。

さきほど行われた枝野経産大臣の定例記者会見では、
この件に関して質問が集中。
原子力ムラの弁護士のような回答を繰り返していました。(追記ココマデ)
********

1月18日の原子力安全・保安院の意見聴取会。

NHKが9時のニュースのトップで
「委員会は、原発稼動の妥当性を認めました」と報道したのは、
市民を閉め出して遅れて開始された会議がまだ行われている最中だった。

予定通りなら、もう終わっている時間だったので、
最初から結論は決まっていたのです。




(動画解説より転載)
原子力発電所の運転再開の判断の前提となる「ストレステスト」の結果を専門家が議論する原子力安全・保安院の意見聴取会。18日は、関西電力大飯原発3・4号機のストレス­テスト結果について審議する予定だったが、事務局側が、市民の傍聴を認めなかったことから、会議は混乱。4時間遅れの20時過ぎに、別室に会場を移して再開し、市民の傍聴­を認めない形で、「ストレステスト(耐性検査)」の1次評価を「妥当」とする審査書案をまとめた。
 
この日、議事進行の混乱を恐れた保安院は、会場に傍聴者を入れず、会場からの中継画像を
別室のモニターで視聴する方法を取ったが、傍聴を求める市民20人ほどが反発。開会予定時間の午後4時すぎ頃、意見聴取会が行われる経産省別館11階の会議室に入り込み、­同じ会議室内で傍聴させるよう求めた。
 
また、同会議 は、司会進行役をしている岡本孝司(東京大学工学研究科原子力専攻)教授をはじめ、阿部豊(筑波大学大学院 システム情報工学研究科)教授、山口彰(大阪大学大学院 工学研究科)教授が、それぞれ、三菱重工業から200万円、500万円、3,385万円の献金を受け取っているとされている。このため、市民らは、会議の中立性が疑われる­として、3人をメンバーから外すよう求めたがこうした要求に対して、委員の沈黙が続き、3時間余り会議が 開かれない異常な状態が続いた。
 
この間、警察が廊下に待機するような緊迫とした状態となり、事務局は、対応を協議するため、委員に対して別室に移動するよう呼びかけると原発に批判的な立場をとる井野博満­東京大名誉教授や元プラントメーカー技術者の後藤政志さんらは「公開は絶対の原則」と主張。事務局の指示をボイコットする事態となった。

午後7時30分頃、保安院の職員は、再度、会議室に現れ、会議を再開すると宣言。市民の傍聴を許さず、別会場で開催すると伝えると、市民らは「枝野大臣を連れて来い」と訴­えるなど、会場は騒然とした。

また、井野教授と後藤さんは「傍聴者を認めれば会議に出席したい」とし、公開されない会議は無効であると訴えたものの、保安員側は「傍聴を認めないのが省の方針」として譲­らず、2人は会議の参加を拒否。結局、約3時間30分遅れで、意見聴取会は本館17階の別室で再開したものの、出席予定の8人の委員のうち、他の2人の委員も大幅な時間変­更が理由で途中退席したため、最後まで残ったのは4人のみだった。
 
福島第一原子力発電所の事故後、原発の再稼働の前提として導入されたストレステスト。保安院は、国内14基の原発の評価結果を電力会社から受理しているが、再稼働に向けて­審査結果をまとめたのは大飯原発が初となる。23日に来日するIAEAの審査に間に合わせるために、会議を急いだものと見られる。
 
傍聴を求めた市民らは、一部のマスメディアが、「反原発派が乱入」「委員を監禁状態」などと事実と異なる内容を報じていることについて、正しい報道をして欲しいと訴えた。

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制作:OurPlanetTV
http://www.ourplanet-tv.org



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2011年09月04日

(動画)ニュースの深層8/30(火)岩上安身氏出演

ニュースの深層8/30(火)岩上安身氏出演2/4


ニュースの深層8/30(火)岩上安身氏出演3/4


ニュースの深層8/30(火)岩上安身氏出演4/4


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2011年06月15日

【動画】みえないばくだん(にほんごじまく)


http://youtu.be/7k8DtTzna5c

以下、動画解説より転載

ぜんこくのオトナへ「今」つたえたい
※コドモにはオトナが見たあとに、考えて、会話(説明)を
しながら。。
みせてあげてください。
オトナのための。。おはなしのつもりでかきました。
モニターいっぱいにおおきくしてみてください。

みえないばくだん 
さく おおしば よしこ
こうせい じょうたろう/ひめこ
さくが かとう はやと

BGMは たにがわけんさくさん
「なちゅれぼーい」より
http://ow.ly/5goY9
ちいさなきまぐれ1.2.3
wicth's cat
むすめのけっこん

あるばむ「たにがわけんさく ソロvol.4」
http://ow.ly/5hpx7
ネリリのゆうぐれ
てつわんアトム

を使用させていただきました。


「みえないばくだん」を朗読や演奏で表現していただけることに
なりました。

●6月12日 高円寺ミッションズ
ネブラスカチャリティーライブ
15:30~アコースティックユニット深夜喫茶
※みえないばくだんの一部を読んでから、
曲を演奏してくださりました。

●6月15日(水) 南青山曼荼羅 
仲代奈緒 チャリティーライブ
Open18:30 Start19:30
¥4500(ドリンク代込)

スペシャルゲスト:木根尚登
ピアノ:海老原真二
5/15よりチケット発売です!
チケット販売*南青山マンダラ
予約、お申し込みはこちらまで piku0102f@c01.itscom.net
http://ameblo.jp/nao-style-room/


● 7/29(金)「未来への伝言」  自由学園明日館
昼公演 開場13:00 開演13:30 夜公演 開場 18:00 開演18:30
出演:杵屋巳太郎(長唄三味線人間国宝) 谷川賢作(ピアノ・編曲)
   おおたか静流(歌) 飯島晶子(朗読)
   クラーク記念国際高等学校 ZEROキッズ
   ゲスト:宝玉義彦(南相馬から)
前売り3,000円 当日3,500円 高校生まで2,000円
主催:VoiceK
http://www.voicek.co.jp/index.php?data=./data/cl2/


是非皆様、「感じて」「考え」に足をお運びいただけたらと思います。
また、朗読で使用されたりする場合、
ご一報いただけましたら嬉しいです。

関係者プロフィール
おおしばよしこ 小学生女児の母
かとうはやと 幼稚園児の父
じょうたろう 小学生・中学生 二児の父
ひめこ 幼児の母
ピースフルフレンズ 一緒に音楽活動をしているママ・パパ達

ママゴスペルチームsister☆sister
http://mamasis.com/
http://blog.canpan.info/mamasis/


絵を色鉛筆で一枚一枚丁寧にかいてくれた、中学校のときの同級生の
かとうくん、こうせいの、じょーたろう、ひめこちゃん
楽曲の使用をOkしてくださった、谷川賢作様
シスター☆シスターのメンバー始め、
ツイッターで共感してくださった皆様に感謝と共に、
「今」わたしたちオトナが「変える意識」を持てるように。
子ども達の未来、地球の未来、今考えて行動しなければ。。
処理に何億年もかかるものを残した責任として、
反省も含めて。


このおはなしは、
原発がある世界中の国であるかもしれないおはなしです。


soranimukatte_23 at 11:47|Permalink

2011年05月28日

「幼稚園の砂場と園庭 ・・・ あるお母さんから」

中部大学の武田邦彦さんのブログからの転載です。

幼稚園の砂場と園庭 ・・・ あるお母さんから



お子さんが通っている幼稚園の砂場と園庭の土を、ご自分がお金を払って検査したお母さんがおられます.

場所はさいたま市、結果は次の通りです(1キログラムあたり).

ヨウ素-131 109ベクレル

セシウム-134 412ベクレル

セシウム-137 432ベクレル

・・・・・・・・・

この結果を法律的に見てみましょう。

529_1

日本の法律はすべて同じ数値を使っていますから、どれでも良いのですが(文科省、厚生労働省など)、ここでは幼稚園なので、厚生労働省の「電離放射線障害防止規則」を示します(添付のものは何時もの通りダブルクリックしたらよく見えます)。

古い規則(法律)ですが、今年に改正になっています.

529_2

この条文では、「事業者」(つまりこの場合は汚染した東電と、土地を管理している幼稚園)が、放射性物質である場所を汚した場合、

1) 汚染が拡がらないようにすること、

2) 人が入らないように標識を立てること、

3) 表に示す値の10分の1に下げること、

が定められています.

529_3

そこで、ここの別表というのを見てみると、アルファ線を出すものとアルファ線を出さないものに分けていますので、アルファ線を出さない値、つまり1平方センチメートルあたり40ベクレルが基準です.

このお母さんが砂場や園庭の土をどのぐらいの深さでとったかは不明ですが、普通は3センチぐらいでしょう(福島原発事故の少しあとに、IAEAと保安院の測定値が違ったのも、掘る深さが原因で、このようなことは専門家でもあまり厳密には出来ないので、お母さんのサンプルの採り方は問題はありません.)

次に土はもともと比重が2.2ぐらいですが、空間もあるので、見かけ比重が1.0とすると、1キログラムの土を3.3センチの深さでとったら、面積は、

3.3センチの深さ×300(平方センチメートル)=1リットル=1キログラム

となります。

つまり、測定値を300で割ると、1平方センチメートルの値になり、表の数値を比較する事ができます。

また、複数の放射性物質の場合はそれぞれの割合を合計すると決まっていること、この場合は全てが同じ基準なので、953ベクレルになり、1平方メートルあたり3.2ベクレルという計算になります。

管理者は基準値の10分の1にしなければなりませんから、標識を立てなくても良いのは4ベクレルです。

【結論】

1) 基準に対してギリギリ、セーフ、

2) 幼児ということを考えて基準の3分の1(幼児の感度補正)をすると、除染限度の2.5倍、

3) 従って、このままでも法律違反ではないが、今は空間、食材からの被曝もあるので、幼児の健康のことを考えると、表土を少し削った方が安全、

と言う結論に達します.

・・・・・・・・

素晴らしいお母さんです!!

おそらく埼玉県のさいたま市では「福島原発から遠いから」という理由で行政は動かないでしょう.

でも、お母さんは自らのお金を出して、測定してもらったのです.もし、この値が2倍だったら、砂場は「標識で囲わなければならない」という場所だったのですから、思い切って土をとって測定に出したことは良かったと思います.

これをするには、幼稚園が認めてくれること、土をビニール袋にいれて測定機関に送ることなど、多くの面倒なことがあったと思います.

・・・・・・・・・

いろいろ、考えることがあります。

さいたま市が今、どのようなサービスをしているのかは不明ですが、普通の場合は自治体はなにかと理由をつけてお母さん方の不安を「口先」で解消しようとします。

でも、普段、市民から税金をいただき、お給料を受け取っている市役所の人としては、こんな時こそ、恩返しをするときなのでしょう.

口先で言うのではなく、「測定して不安を解消する」という積極的な行動をするのがよいと私は思います.

もう一つは、私たちは税金を半分ぐらいにして、このような時に自分たちで使うのはどうでしょうか?

これは名古屋が市民税10%減税で行っていることですが、「税金を減らして、その分、市民一人一人が市のためにお金を使う」というおことを進めています.

さいたま市がこのお母さんの功績に対して、どのように報いてくれるのか、それも注目するべきことでしょう.

とにもかくにも、あまり酷い数値ではなくてホッと一安心です.

(平成23年5月28日 午前9時 執筆)


武田邦彦

転載元頁:http://takedanet.com/2011/05/post_4a28.html

soranimukatte_23 at 14:35|Permalink

2011年05月14日

”「被曝場」と化した学校・幼稚園”

中部大学の武田邦彦さんのブログからの転載です。

「被曝場」と化した学校・幼稚園



再び、先生に呼びかける。

あなたは「毎日の教育をこなせばよい」と考えていませんか?

先生の職務は「毎日をこなす」のではなく、子供を真の意味で教育し、健やかに育てること、そして今の福島や関東、宮城では被曝から守ることが第一です. 

目を覚ましてください!!

文科省の臨時の通達より、法律(1年1ミリ、子供は3倍感度が高い)に注意を向けてください。あなたは子供の健康を守る立場の国民です.

【給食】

横浜市の学校の給食に、「福島産のキャベツ,もやし,きゅうり,アスパラガス,牛肉」が使われているという。

なんということだ。

福島の農業を助けるのは良いことだが、だからといって子供達に「汚染された野菜」を食べさせるのはとても可哀想だ。農業を助ける他の方法を採るべきだ。

給食の担当者は「安全だ」と言うだろうが、それは「基準値以下」ということである。もしスーパーに「福島産」と「秋田産」が並んでいて、「福島産」のホウレンソウを買う母親がいるだろうか?

大人は自分の食べるものを選ぶことができるが、子供はできない。給食の人は本当に母親になって子供を守って欲しい.

【運動】

神奈川の4月14日、小石混りの土表面で、ヨウ素131が48000ベクレル(平方メートルあたり)、セシウム134と137がそれぞれ53000ベクレルだった。

事故から1ヶ月たって、放射性物質は地面に落ち、雑草の上にあり、そして土煙の中にある。

子供は背が低く、そして運動をする。地面からの被曝、舞い上がった土埃からの内部被曝・・・あらゆる点で子供の被曝は大人より多い。

それなのに、学校は校庭の運動を止めない。

体育館があるはずだし、体育館の床や壁を綺麗に洗って運動すれば被曝は格段に減る。

学校の先生はなぜ、子供を被曝させようとするのだろうか?

【行事】

運動会、課外事業、修学旅行などで、「わざと」子供が生活しているところの放射線量より、多いところに行く「バカげた」学校が増えてきている.

保護者にとって、この時期に放射線が強い地域に子供を行かせたくないのは当然だ。そこに連れて行くのは子供の体を心配するより、「契約した」とか「計画だから」、「中止すると文科省ににらまれる」というような教育者として考えてはいけないことだ。

「中止すると先方が困る」という理屈もあるが、「中止すると子供の被曝が減る」のとどっちが大切かは言うまでもない。

【プール】

「例年通り」運動会はする、「例年通り」プールの掃除は児童がする。

確かに「例年通り」に見えるけれど、大きく違うところがある。

それは、去年までは校庭もプールの水も放射性物質で汚染されていなかったということだ。そして子供達にとっては放射性物質は「毒」である。

なぜ、毒があるところに子供達を連れて行くのか?「毒が見えないから」と学校は言うけれど、それは大人の発言ではない.

校庭で砂埃になって腕立て伏せをする. 生徒の口は放射性物質を多く含む校庭の土に接するばかりだ。こんな光景を見て心が痛まない先生はすぐおやめになった方が良い。おそらく先生としては性質が向いていない.

【ウシ】

チェルノブイリ原発事故の時、ドイツではセシウム137を筋肉に含む牛肉は食用にならない上、焼却しても半減期が30年ということで全て処分した。

さらに遙か離れたスイスでは、(ドイツと違って)牛や羊に前年の干し草を食べさせ、また羊の群れを汚染されていない西部のフリブール州に移動させた。

日本では、福島原発に近いウシを全国(24都道府県)に移動させた。ドイツとスイスの処置は1年1ミリを守ったもので、日本では「被曝ぐらい我慢しろ」ということである。

牛乳は危険である.チェルノブイリの時でも子供達の甲状腺ガンは乳牛を飲んだことが大きく原因した。

・・・・・・・・・

多くの母が苦しんでいる.

その苦しみを「大げさだ」と言う学校は「法律違反」をしている。先生方、「放射線防御に関する法律」や「クリアランスレベル」を勉強してください。20ミリは法律違反です。

関東や東北南部の子供達は、3月の第一撃でかなりの内部被曝をしています。だから、すこしでも休ませてあげて欲しいのです。

すこしでも休ませてください・・・先生方!

(平成23年5月14日 午後4時 執筆)

(注)

かつての日本のほのぼのとした、木訥でも尊敬できる先生方がおられた小学校、中学校はすでに無いと言われています.

それは社会の変化があり、ご父兄が先生を尊敬しないこともあり、また日教組の一部の活動も原因しています.

そして、今は文科省を頂点とした軍隊組織のような古い上意下達の組織になっています.

でも、このようなことはすべて「大人の事情」であり、それで子供が被害を受けるのは可哀想です.

どんなに社会が曲がっていても、どんなに悲惨な仕打ちを受けても、それに立ち上がるのは個人の人間の魂でしょう.


武田邦彦



soranimukatte_23 at 18:53|Permalink

2011年05月10日

原発とマインドコントロール

「マインドコントロール2 今そこにある情報汚染」(ビジネス社)
http://www.business-sha.co.jp/content/book_760.html
「マインドコントロール 日本人を騙し続ける支配者の真実」(ビジネス社)
http://www.business-sha.co.jp/content/book_676.html



動画解説より転載 ↓

ゲスト池田整治さん
「真実を知れば、生き方が変わる」とおっしゃる池田さんは、
書籍『マインドコントロール1,2』(ビジネス社)で、
今回の未曾有の国家危機も想定し、対策を発信されてきていました。

東日本太平洋沖大地震について、自衛隊の活躍を抜きには語れない。
自衛隊出身で、天災、人災の国家的危機に、現地運用のトップとして活躍された池田さんならではの見解と今後の対策をうかがった。
また、「マインドコントロール」というと、一般にはなじみのない言葉であるが、国家間の戦術戦略としては、当然の仕組みであるという。
日本において、原子力発電の採用、また脱原発ができないと思いこんでいること自体もひとつのマインドコントロールではないかと呼びかける。

今まさに、世界が、日本の一挙手一投足に注目している。
日本人ひとりひとりが、真実の情報にふれ、判断、行動していくことが求められている。

(インタビュアー:菅原克行)



現在進行形マインドコントロール「福島」から学ぶ…本当のことを知れば、生き方が変わる (船井幸雄.com 5/6)
http://www.funaiyukio.com/ikedaseiji/index_1105.asp

*******

とりあえず、
浜岡原発は止めることが決まってよかった。


soranimukatte_23 at 01:22|Permalink

2011年05月05日

「東京 3月15日 と 5月15日」

中部大学の武田邦彦さんのブログからの転載です。

東京 3月15日 と 5月15日



福島原発の爆発があって1日後、東京の空気中の放射線は急激に上昇し、新宿などで1時間あたり1マイクロシーベルトに達していました。

この放射線は福島原発から直接、東京にいる人の体までやってきたのではありません。もし、そうなら放射線は光の速さですから一瞬にうちに来ています。

でも、福島原発から放射性物質のチリが舞い上がり、それが風に乗って東京に来たから1日も経ったのです。

東京で空気中のちりの中の放射能濃度がもっとも高かった3月15日10時から11時に、東京の空気中に浮かんでいたチリは(立方メートルあたり)、

ヨウ素131が241ベクレル、

ヨウ素132が281ベクレル、

セシウム137が60ベクレル、

セシウム134が64ベクレル

でした(放医研データ)。

爆発直後だったので、半減期が8日のヨウ素131と、半減期1時間あまりのヨウ素132が同じぐらいの放射線を示します.

また、半減期2年のセシウム134と半減期30年のセシウム137も同じぐらい測定されています.

・・・・・・・・・

この1時間に東京の人が呼吸することによって被曝する量(被曝期間についてはややこしいので割愛しますが、値は1時間あたりです)は、

ヨウ素131 :   1.65マイクロ

ヨウ素132 :   0.0244マイクロ

セシウム137 :  2.16マイクロ

セシウム134 :  1.18マイクロ

で、合計 5.0マイクロシーベルトにもなっていました(成人、呼吸量22立方メートル、ヨウ素132は係数が低い)。

つまり、外部から1マイクロ、呼吸によって体内に取り込まれた放射性物質による被曝が5マイクロで、合計6マイクロだったことが判ります.

外部被曝より内部被曝が多いことに注意してください。

1年は8760時間ですから、6マイクロに8760をかけると、

東京の人の一年の被曝量予想・・・53ミリシーベルト(1年)

という危険な値だったのです.

私が東京から離れるか、もしくはマスクをつけて口から入る放射性物質を防ぐことが大切と言っていたことに相当します.

・・・・・・・・・

ところが、それから2ヶ月(まだ2ヶ月は経っていませんが)、東京の空気中の放射線量は、0.07マイクロ(毎時)で、空間線量率は、ヨウ素131が0.0007ベクレル(立方メートル)、ヨウ素132は測定出来ないほど低く、セシウム134が0,0021、セシウム137が0,0020になっています(公的データだからやや信頼性に不足する)。

2ヶ月で二つの公的データは、1万倍以下になっていることが判ります。

すでに東京では「マスク」は不要になり、食材を注意していれば、空間からは1年に0.6ミリシーベルトの被曝を受けるに過ぎません.

「原発事故は最初の一撃を避ける事」という大原則がデータでも実証されました。政府は国民に逆のこと(最初は「健康に影響はない」、4月に入って「健康に注意」)を言っていましたが、問題でした。

ところで、1年の推定被曝量は、

1)
 3月に東京にいてマスクをしていなかった人: 2.6ミリ

2)
 3月に東京にいてマスクをしていた人:    0.7ミリ

3)
 3月に東京から避難していた人:       0.6ミリ

となります。限度が1ミリですから、3月に東京から離れた人は、これから0.4ミリ分の放射性物質を含んだ食材を食べる「余裕」があるとも言えます.

わずかな期間ですが、最初が肝心です。

(平成23年5月5日 午前10時 執筆)


武田邦彦

引用元頁:http://takedanet.com/2011/05/to_7db5.html



soranimukatte_23 at 13:57|Permalink

2011年05月02日

「新聞記者、専門家など情報発信者に自制を促す」

中部大学の武田邦彦さんのブログからの転載です。

新聞記者、専門家など情報発信者に自制を促す


先日、あるテレビで、1年100ミリまで大丈夫という男性の医師や、女性の大学教授を全面に出して、「被曝は問題ない」と強調していました。

また、大新聞が大きな記事で、「1年間100ミリでも発がんはたいした事はない」と書いていました。

このような放送や記事があると、「どこまで安全なのか判らない」と不安になるのは当然でしょう.

・・・・・・・・・類似のこと・・・・・・・

あるテレビで、出来たばかりの高速道路の紹介があったとします。素晴らしい道路で、直線、見通しも抜群です.

でも、制限速度は時速100キロになっています。

そこで、アナウンサーが、

「素晴らしい道路ですね。こんな道路なら時速200キロでも大丈夫ですね」

と言い、傍にいた自動車愛好家が、

「そうです、私は300キロまで出しました」

と放送したとすると、もちろん「反社会的な報道」ということになるでしょう。

確かに、その道路は時速200キロ、もしくは自動車の運転が上手い人なら300キロまで大丈夫かも知れません.

でも、人の命に関わることですから、時速100キロと決まっていたら、100キロと言うのが正しく、100歩譲っても、

「この道路は、時速100キロですから、それ以上は速度違反です」

と言わなければならないでしょう.

つまり、法律や規則がなければ、自由に言っても良いのですが、制限速度が決まっていれば、それに触れるのが常識です.

・・・・・・・・・

こんな当たり前のこと(法律がある場合は、それに触れずに個人的な判断だけを言うのはルール違反)が、福島原発事故では無視されています.

1.
 法律で決まっている「クリアランス・レベル」
    原発や放射性廃棄物などで汚れたものは、クリアランス・レベルを下回らないと移動でき
    ない。違反すると1年以下の懲役。 線量は1年に20マイクロシーベルトで、1年1ミリの
    限度の50分の1。文科省所管の法律。
    川崎市、愛知県の瓦礫の引き取りは法律違反で市長と知事は懲役1年未満になる可能性
    がある。

2.
  原発など放射線を発する施設の境界は1年50マイクロシーベルトまで(自主規制)、

3.
  言わずと知れた「一般人1年に1ミリが限度」の法律(数が多い)・・・道路の制限速度のような
  もの、

4.
  職業人の「1年に20ミリ」の法律(数が多い)・・・成人男子、職業として、健康診断ありなどの
  制限のもとで許される。

これだけ法律があるのに、NHK、大新聞などは法律があることすら触れずに「100ミリまで安全」などという専門家を出して、「被曝しても大丈夫」という宣伝をしている。

自由な意見を認めるとしても、最低でも「法律では1年1ミリになっています」、「この道路は200キロでも大丈夫かも知れませんが、制限速度は100キロです」と言うべきでしょう.

自制を求めます。

(平成23年5月2日 午前11時 執筆)

武田邦彦

引用元頁:http://takedanet.com/2011/05/post_4df6.html

soranimukatte_23 at 14:02|Permalink

2011年05月01日

「なぜ、「規制値内」でも安全ではないのか?」

中部大学の武田邦彦さんのブログからの転載です。

なぜ、「規制値内」でも安全ではないのか?



「連休明けの生活」で私の野菜の計算がなかなか難航しています。

農水省やスーパーが安全だと言っているものを、わたくしが「˜連休あけの生活」を決めるために計算している理由は次のようなものです。

政府が「規制値内なら安全だ」と言い、自治体も教育委員会も、スーパーもみずから判断することをせずに、「政府が言っているから」と責任を回避しています。

・・・・・・・・・

ある子供が、学校に通っていて、校庭で「その子供としてはぎりぎりいっぱいの被曝量」、つまり1年間に1ミリシーベルとの被曝をしているとします。

現実に文科省は子供に対してより厳しい基準を決めていますので、子供は校庭でぎりぎりいっぱいの被曝をしている場合が多いと思います。

その子供が学校の給食や家で食事をするときに、さらに野菜から被曝を受けることになります。

・・・・・・・・・

こんなひどいことが起こるのは、役所の縦割り行政だからです。

「縦割り行政」というのは自分たちだけのことをしか考えず、受け手の人、この場合は子供のことは全く考えていません。

その結果、

1.
  文科省は学校での被曝のことだけ、

2.
  農水省は食事のときの被曝のことだけ、

3.
  観光庁は旅行の時の被曝のことだけ、

しか考えていません。

つまり、お役人は自分の守備範囲で起こる被曝のことだけを考えています。

ところが子供にとって見れば、学校に行き、食事を食べ、修学旅行に行きます。

だから被曝というのは、「放射線を出す方」に基準を置いてはだめで、「放射線で被曝する方」の計算をしなければならないのです。

・・・・・・・・・

特にひどいのが文科省で、子供が学校にいる時だけのことを考え、しかも文科省の法律で決めていること・・・被曝は外部被曝と内部被曝の合計である・・・ということすら考慮していません。

だから文科省の基準に従うと学校に行っている子供は、もともと学校で基準以上の被曝を受け、さらに家に帰ったら、「食事もせず、呼吸もしない」という状態でなければならないのです。

もちろん給食やスーパーで売っている食材が、まったく放射線で汚染されていなければ大丈夫ですが、「地産地消」などと理屈を言って、放射性物質が含まれているけれど「基準内」という野菜を売ったりします。

そうすると、結果的に子供たちは学校でぎりぎりいっぱいの被曝をした後、家に帰ったら、食材から放射性物質をとり、呼吸したら、空気中の放射性物質をとるということになります。

つまり子供の立場に立ってみれば、学校での被曝の限度というのはその他の生活全部で受けるものを引いたものでなければならないのです。

・・・・・・・・・

わたくしが連休後の生活の指針で、計算しようとしているのは子供の立場に立って、生活を設計することです。

それは、ホウレンソウ一つだけが汚れている時ではなく、校庭も汚染されているし、水道も少しではあるけれども汚れているという時に、

「子供たちは一体、どのような生活を送ることができるか」

ということを計算しようとしています。

・・・・・・・・・

計算はなかなか難しいので、一部の読者の方にも応援をいただき、少しずつ前進しています。

また、子供を中心に計算するのは、

1.
  大人よりも子供の方が地面に近く、よく運動すること、

2.
  もともと放射線に対する感度が高いこと等、

から子供の例を計算しておけば、大人はより安全になるからです。

少しずつ進めていきますのでもうしばらくお待ちください。

(平成23年5月1日 午前8時 執筆)

武田邦彦

引用元頁:http://takedanet.com/2011/05/post_0e56.html

soranimukatte_23 at 13:50|Permalink

2011年04月25日

"関曠野氏の論考の紹介「計算不可能な原発事故のリスク」"

下の文章は、ベーシックインカム・実現を探る会の
「BIメールニュースNo.094  2011.4.23発行」からの転載です。

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【2】BIニュース 
関曠野氏の論考の紹介「計算不可能な原発事故のリスク」
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関曠野氏が図書新聞で論考「計算不可能な原発事故のリスク」を発表しました。原
発事故をめぐる状況を分析することで、1970年代のイリッチなどが主流を占め
た反原発の運動の中で経済理論が欠けていたことから、ベーシックインカムによっ
て生産と消費をマクロで均衡させる社会信用論が必要であることを述べています。

そして、本誌でも紹介した現在全国知事会が国債日銀引受を提言したことを評価し、
東北の被災者にベーシックインカムを支給することの必然性を述べ、そこから旧態
依然とした企業中心の文化をも破壊しうる可能性もあるのではないかと考えていま
す。

そして、礼節と気位を失わなかった東北の被災者と、オタオタするばかりの東京の
原子力エリートとのコントラストから、さらに展望を広げ、エリート主導で体制や
文化、技術を導入する時代は、今回の震災で終わったという診断を下しています。


図書新聞サイトにおける記事(会員は全文読めます)
計算不可能な原発事故のリスク
──原発はテクノロジーの名に値しない極端なアクロバットだ
http://toshoshimbun.jp/books_newspaper/week_description.php?shinbunno=3011&syosekino=3680

脱原発と、それを支えるためのベーシックインカムとの関係を明確に説明してくれ
た記事です。そして、これから我が国がどうあるべきなのかについてまで、明確な
展望を示してくれています。

ベーシックインカム・実現を探る会
http://bijp.net/

soranimukatte_23 at 10:42|Permalink

2011年04月23日

【原発10km圏内】飢える牛たち未公開映像



【原発10キロ圏内取材】飢えに苦しむ牛たち未公開映像 / 政府の的確な対応が求められる(ロケットニュース24 4/23)
http://rocketnews24.com/?p=90509

soranimukatte_23 at 17:51|Permalink

「原発 緊急情報(62) 「風評」を流し続ける政府・自治体」

中部大学の武田邦彦さんのブログからの転載です。

原発 緊急情報(62) 「風評」を流し続ける政府・自治体



「風評」とは単に「うわさ」のことですが、最近では「事実ではない噂」のことで使われます.

福島原発事故が起こってからの主な風評(多くは風評より「ウソ」に近い。括弧は主として風評を立てた人と、それが風評である理由)は、

1.  被ばくしても直ちに健康に影響はありません
    (官房長官。放射線の健康被害は一般的に晩発性だから)

2.  CTスキャンに比べて低いので健康に影響はない
    (官房長官。CTスキャンは医療行為)

3.  規制値の3355倍でも健康に影響はない
    (保安院。言うまでもなくウソ)

4.  学校は20ミリシーベルトまで良い
    (文科省。1ミリシーベルト)

5.  福島県に汚染されていない瓦礫がある
    (川崎市長。福島県の瓦礫が汚染されていないとしたら、福島県の放射線量が
    1時間0.03マイクロシーベルト付近でなければならない)

6.  福島県の野菜は安全だ。汚染されているというのは風評
    (農業関係者?流通関係者? 川崎市長と同じく、理論的な間違い。福島県には原則として
    汚染されていない野菜や酪農品は無い。もしこれを言うなら「どのような方法で汚染を除去
    したか」を明示する必要がある。今の段階では「汚染されている」という方が風評ではなく、
    「汚染されていない」という方が風評。)

・・・・・・・・・

目の前に、2束の野菜がある。一つが「放射線物質で汚染されていない野菜」であり、もう一つが「規制値の2分の1の放射性ヨウ素で汚染されている野菜」とする。

それをスーパーの人が「大切なお客さん」に丁寧に事実を説明する.2つの野菜の値段は同じだ。

お母さんは考えることもなく、「放射性物質で汚染されていない野菜」を買う.あまりにも当然だ。

・・・・・・・・・

このお母さんの行為を批判している人が「風評被害を主張する人」です。その人たちは、お母さんの気持ちを理解できず、子供に被ばくさせようと懸命です.

なぜ、それまでして子供に汚染野菜を食べさせたいのでしょうか? この世に「汚染された野菜しかない」なら、あるいはいろいろな考え方もあるでしょうが、「汚染されていない野菜がある」のに、なぜ日本の子供達に汚染された野菜を「大丈夫だ」といって食べさせようとするのでしょうか?

おそらくは「お金」でしょう。お金が欲しいから子供を被ばくさせる、「このぐらい大丈夫」といって放射性物質が含まれている野菜を店頭に並べる、

一体、心優しい、子供を大切にしてきた日本の大人はどこに行ってしまったのでしょうか?

(平成23年4月23日 午前10時 執筆)

武田邦彦

引用元頁:http://takedanet.com/2011/04/62_3969.html

soranimukatte_23 at 13:43|Permalink

2011年04月21日

「大人は子供たちを被ばくさせたがっている・・・」

中部大学の武田邦彦さんのブログからの転載です。

大人は子供たちを被ばくさせたがっている・・・


●「雄々しく放射線に立ち向かう」というのが立派なことだろうか?

 なにか戦前を思わせる.放射線が人体に害があるというのは国民的コンセンサスなのに、なぜ急変して「我が身を放射線に曝すのが格好いい」となり、「ついでに子供も被ばくさせてしまえ」という自爆主義は許されるのだろうか?

●60の爺さんが「大丈夫」とパフォーマンスをして、その野菜を子供が食べるというのはどういう意味があるのだろうか?

現在のように全体的に汚染されているときには、思い切って汚染地域の農作物は捨てるのが正しい。無理して放射性物質を含む野菜を食べなくても良いのに、なぜ出荷するのだろうか?

●なぜ、給食に地産地消を強調するのだろうか?

子供は給食を拒否できない.拒否できないものに放射性物質を使うのは許されない.食を供給する人は「上司」の命令を聞いてはいけない.単純に子供の健康だけを考えることができる。栄養士は「専門職」である。上司はいない。栄養士の人、立ち上がってください!

●福島が汚染されたのは福島の人の責任だろうか?

福島の人は「福島が汚染された」と言われるのをいやがる。でも、福島を汚したのは福島人ではないのに、なぜいやがるのだろうか?
福島市を汚したのは国と東電なのに.

●東電のミスを福島の子供に転嫁するのは正しいのだろうか?

福島県は福島の子供を避難させない。これは「東電のミスを福島の子供の被ばくで贖う」ということだ。福島の親がそれで良いというなら仕方が無いが、放射線は子供や若い女性に厳しい。私は可哀想に思う.

●被ばくしている児童生徒を疎開させるのは面倒なのだろうか?

文科省は子供に20ミリという高い放射線をあびさせている。疎開させれば無事なのに、なぜ子供達を被ばくさせたいのだろうか?まるで戦時中の竹槍精神を思い起こす.先生方、立ち上がってください!

●東電のミスで汚染された食材を消費者に転嫁するのが魂のある農業だろうか?

農家こそ、「消費者が安心して食べることができる食」を提供してきたのではないか。今後も農薬が付いていても「基準以下」なら出荷するのか? 無農薬とか言っていたあれは何だったのか? 
農家の方、立ち上がってください!

●なぜ、福島の大人は子供を被ばくさせたいのか?

なぜ、福島の大人は子供を疎開させないで被ばくさせたいのだろうか? なぜ、安全委員会でも10ミリまでと言っているのを20ミリも被ばくさせるのだろうか? 保護者とはそんなに子供に権利があるのだろうか?

●放射線に高いところの人はなぜ、避難しないのだろうか?

放射線の障害は20年かかる遅発性が多い.一生に一度しかないのだから数ヶ月でも避難すれば良いのに。

● なぜ、突然、放射線が安全になったのだろうか?

今までの放射線の法規制、専門家の意見はいったい何だったのか? 「ちょっとでも危険な放射線」と言っていた専門家は、なにが変わって「いくらでも良い放射線」に豹変したのだろうか?

(平成23年4月20日 午後8時 執筆)

武田邦彦

引用元頁:http://takedanet.com/2011/04/post_faf5.html

soranimukatte_23 at 12:39|Permalink

2011年04月20日

「原発 緊急情報(57) これから:「安全宣言」という風評」

中部大学の武田邦彦さんのブログからの転載です。

原発 緊急情報(57) これから:「安全宣言」という風評



農業の方には悪いけれど、子供に野菜や牛乳を飲ませる親の立場で考えると次のようになります.

1)
政府は事故後、野菜の放射線を測る方法を急に変更し、「測定する野菜は、箱から取り出して、測定する野菜だけ流水で良く洗ってから測ること」という通達を出した。
この通達で野菜は全ての信頼を失った。
【理由】出荷時はまだ収穫直後なので、付着している放射性物質は容易にとれる.だから、産地で良く洗ったら放射性物質がとれる野菜でも、消費者が買うときにはこびり付いていたり、しみこんだりしているので取れない。
だから、今、表示されている野菜や農作物の放射線の値は、まったく信用できない.

2)
福島原発に近いところの人が、東京に来て「こんなに新鮮ですよ」といって野菜などを売っている.
これも信頼を失わせる行動である.
【理由】放射性物質がついた野菜も新鮮だ。「新鮮だから安心」というのは、放射性物質が付着している場合はもっとも危険な判断である.水俣病の時に、「水銀を含んでいる魚が新鮮だった」というのが悲劇を呼んだ.

3)
自治体が野菜などの一部の農産物の放射線量を「良く洗って」から測り、「安全宣言」を出している.安全宣言を出した自治体の農作物は信頼できない。

4)
心ある農家から私のところにメールをいただく.そのメールには「これまで消費者に安心して食べてもらうために全力を注いできた。その信頼を失いたくないが、自分の畑でとれた野菜が安心なものか、どうしたら判るだろうか?」と悩んでおられる.

消費者も生産者も真剣です。

「流水でよく洗ってから測定しろ」という通達を出す政府が「風評」を作り出しています.これまで普通に出荷している状態のまま、しっかりと測定し、「規制値以下」ではなく「規制値の100分の1以下」の野菜だけを出荷すれば、風評は起こりません.

今、政府やメディアが言っている「風評」とは、「汚染されていない野菜が拒否される」という本来の風評ではなく、「汚染されている野菜を、いい加減な測定で売ろうとすると消費者が買わない」ということですから、風評ではなく、至極、当たり前のことです。

それに足し算の問題があります。

周囲が汚染されていないときには、一つの食材だけに注目すれば良いのですが、現在のような状態ではできるだけ放射性物質を含まない農産物を流通させる必要があります(すでに書きました)。

・・・・・・・・・

ということで、良心的な農業関係者と子供を持つ親は次のようにすることが望ましいと思います。

1.
「安全宣言」がでている野菜や牛乳は、生産地に限らず買わない.「安全宣言」を出すということは土地が汚染されているからです.

2.
「流水で洗って測定した」という野菜などは買わない.

3.
当面、「洗わない状態」(通常の出荷状態)で測った放射線が規制値の100分の1以下の場合、その数値と「汚染されていない」と表示するように、生産者と消費者で合意しておく。

4.
表示されていないとかそれができない間は、福島産(本当は中通り、浜通だけだが、表示が福島産なら仕方が無いので)、茨城産、栃木産、宮城産のものは購入しない。

ということでしばらく我慢するのが良いと思います.

北海道、青森、岩手、北陸、東海、近畿、四国、中国、九州、沖縄、外国産のものはすべてOKです。群馬は安全宣言が出ましたので、やや問題です。

食の安全は人間にとってとても大切なことです。放射性物質の汚染が起きた時には、汚染された土地からできたものは、

1.
すべて危険、

2.
測定して、その結果が表示されていて、放射性物質を含まない農産品は安全(洗わないもの)、

3.
信頼できるルートで扱われているものは安全

ということです。

このことは、連休明けでもゆるめない方が良いと思います。連休明けにはほとんどの対策が不要になりますが、食材だけは残ります。これについては魚と共に何回かに渡って整理をしていきます.

・・・・・・・・・

この問題は、生産者側から考えますと、土地を汚染したのは生産者ではありません。生産者は被害者です.そして、放射性物物質で汚染された農産物を出荷すると、消費者が被害者になります。

加害者が痛むならまだ考えられますが、生産者も消費者も被害者になるのは問題です。

せめて生産者が自主規制して、消費者を被害者にしないように配慮した方が良いと思います。放射性物質を含む野菜を「直ちに健康に影響がない」などと言うのは適切ではありません。

(平成23年4月19日 午後5時 執筆)
(なお、「じょせん」という用語は専門的には除染ですが、わかりにくいので、このブログでは除洗としています。)

武田邦彦


引用元頁:http://takedanet.com/2011/04/56_5f8e.html


soranimukatte_23 at 23:27|Permalink

2011年04月19日

「日本の断面図  表現の自由と論文の読み方」

下記は、4月17日の武田邦彦さん(中部大学)のブログからの転載です。

日本の断面図  表現の自由と論文の読み方



今回の原発事故では、「日本社会の断面」をさまざまな形で描画してくれました。

また、被災で苦しんでいる人が多くおられますが、事実を早く、正確に知ることが、同時に事故の解決も早めると思うので、この時期に少し視野を広げたいと思います.

・・・・・・・・・

ある読者がアメリカの論文を送ってくれました。

アメリカのNRDCという環境団体の速報論文で、4月10日に公表され、二人の博士の方が執筆されています.

福島県以外の放射線量を整理し、そこに住む方の被曝量を推定し、さらにガンになられると考えられる方の数を推定しています。

まず、どのぐらいの放射線量であったかをグラフで示しています(データは日本の文科省のものを使っています)。


3月14日からの瞬間の放射線量を示し、青が茨城県、赤が東京都です。29時間目、57時間目、そして183時間目に急に放射線量が高くなっています.

私たちに参考になるのは、全体の形(放射線がどこで急激にでて、全体的にどうなっているか)です。

茨城県は原発に近いので、放射性物質が急激に増加していますが、東京はそれから数時間後にピークが見られます.

また風向きの関係があり、茨城県まで来た放射性物質が東京に来ていない時もあるようです。

また放射線量は全体的には減少していますが、グラフの真ん中の233時間のところと右端の533時間のところでは、放射線の強さが、0.30から0.16に下がっています.

つまり、300時間(12.5日)で53%になっています。ヨウ素の半減期は8日ですから、それより少し減り方が少ない(セシウムなどの影響と、さらに新しくでるヨウ素などの影響による)ことが判ります。

論文の途中は省略することにして、この著者は放射線量から福島県を除く都県の推定被曝量を出し、そこに住んでいる人の数から「過剰発がん数」を出しています.

過剰発がんとは、普段の生活の中でガンになる人を除いて、事故で放射線をあびることによってできるガンを言います.ただし、まだ予想の段階です.

それによると、茨城県34名、栃木県13名、群馬県7名と放射線量が少なくなると、それに比例して過剰発がんも減っています.

人口は茨城県が300万人、栃木県、群馬県が200万人ですから、この3県の人口を200万人に合わせると、茨城23名、栃木13名、群馬7名となります。

この論文の考え方は「放射線をあびるとある確率で細胞がガンになる」ということで、それをこれまでの事故例での発がんの経験から出し、現在の欧米の主流の考え方になっているものです。

東京は人口が多いので、49名と推定されていますが、これも200万人に補正すると、7人で東京は栃木県と同じぐらいの過剰発がんが推定されていることが判ります.

・・・・・・・・・

さて、このような論文を読んだときの「頭の使い方」と「心の持ち方」について、簡単に解説しておきます.

1) 言論の自由があって、うらやましい
私が第一に感じたのは、日本では気象学会が「研究結果を発表するな」と学会員に言ったり、政府の意図と違うことを言うと公の立場を失ったり、さらには新聞やテレビまでが「自主規制」をして「安全だ、安全だ」と言っていますが、アメリカはより自由な活動ができます。アメリカは多くの欠点を持っていますが、学ぶべきところもまだ多くあります.

2) 自由に発言し、非難もしないし、動揺もしない社会
個人が自分の名前を示し、整理した結果や意見を公表し、それを多くの人が参考にする。内容を批判することがあっても、個人を批判するのを控える(政府や権力を批判するのは自由だが)。
そして、どんな結果をどんな人がまとめても、動揺もせずに、また自分のそれまでの考えと違っても、耳を傾ける社会だからこそ、このような論文がでます(アメリカの事件でも同じようになります。)
実は、この団体は私の考えと違う活動をしていますが、考えが違うというのは、むしろ「尊敬できる団体」でもあるので、私も良く参考にします.

3) 示された結果は、事実や真実かどうかは不明
論文に示された結果は「ある2人の学者が整理し、考えた結果」であり、それが「事実」とか「真実」ということではありません。
人間の活動とはそういうもので、なかなか「事実」や「真実」に近づくのは難しいので、一歩、一歩、多くの人の知恵を学んで行くという姿勢です。
揚げ足を取ったり、個人の人格批判などをすると事実は少しずつ曇ってきます.
「事実を知る」には「勇気」と「謙虚」が必要というのはダーウィン以来、よく分かっていることで、「勇気を持って事実を見る」というのはダーウィンの言葉として知られています。
「こんなにガンがでるの!」とビックリするのではなく、「放射線をあびると、誰かがガンになるのだな」とか「放射線をあびる量が多いと、ガンが増えるのだな」というように冷静にデータを見ることです。

今回の事件では「パニックを防ぐためには、ウソを言っても良い」ということで、政府、専門家、メディアが統一した行動を取りましたが、私は日本人は「事実を冷静に受け止める」という「勇気」も「謙虚さ」も持っていると思います.

特にお子さんをお持ちのお母さんやお父さんは、心配はしていても子供のために「勇気、謙虚」をもって頑張っているのは間違いありません.

人間は「自分のため」より、「愛する人のため」にこそ勇気がわくからです。

(平成23年4月17日 午前9時 執筆)

武田邦彦
引用元頁:http://takedanet.com/2011/04/post_9464.html




soranimukatte_23 at 01:55|Permalink