ろうそくの灯り着ぐるみ

2009年06月22日

臓器移植法案について

小児科学会、臓器移植プロジェクトを発足…脳死判定を検証(読売新聞 6/21)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090619-321924/news/20090621-OYT1T00956.htm
移植法改正案「ようやく前進」「あと一歩」患者家族ら拍手(6/21)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090619-321924/news/20090618-OYT1T00900.htm

臓器移植法改正案、477衆院議員の投票行動は(6/18)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090619-321924/news/20090618-OYT1T00848.htm
15歳未満認める「A案」衆院で可決…臓器移植改正案(6/18)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090619-321924/news/20090618-OYT1T00468.htm


何年も前に、コンビニのレジに置いてあった「臓器移植表明カード」を持ち帰り、
自分なりに考えた末、すべての臓器提供を「希望しない」にチェックした覚えがあります。
(いま探してみたら見つからないのですが…。意味ないですね。)

毎年何千人という方が移植手術を受けられず亡くなっていると言いますが、
一方で、世界で毎日2万~3万人が飢餓で死んでいるという現実があります。

臓器移植の積極的な推進には、個人的には非常に違和感を覚えます。
「いのちとは何か」という本質的な問いを置き去りにしているし。

全身麻酔をかけられた時の状態と脳死といわれる状態には
明確な違いがないと聞いたことがあります。

いま検索してみて初めて知ったことは、
臓器摘出の時には、「脳死」しているドナーに全身麻酔をかけるそうです。
なぜかというと、非常に痛みを感じてあばれたりすることがあるからだとか。

参議院議員の川田龍平さんのメルマガに
臓器移植法案についての意見が述べられていたので、
参考までに、こちらに転載させていただきます。


(以下は、2009/5/29 の「川田龍平メルマガ」より転載)

━…━…━…━…転送・転載 を歓迎します ━…━…━…━
川田龍平メルマガ:生きるって楽しい、と思える日本へ。
Vol.116【意見:臓器移植法案について】
2009/5/29 発行部数:1,538通 http://ryuheikawada.jp/
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今、議論となっている臓器移植法案についての私の意見を述べたいと思います。現在、衆議院厚生労働委員会では臓器移植法の改正案4案(A、B、C、D案)が審議されています。4法案は委員会での採決を経ず、衆議院本会議で党議拘束なく採決される見通しです。その後、参議院での審議となります。

私の考える1番の論点は、「脳死を一律に人の死とする」かどうかです。2番目に、本人の意思の有無に関わらず、家族の同意だけで、臓器の摘出をすることができるかどうかです。そして、3番目に子どもの臓器提供をどう考えるかです。

私は、脳死を一律に人の死とするのではなく、現行法のとおり、臓器提供される場合に限って脳死を人の死とするのが妥当と考えます。また、本人の臓器提供の意思は必要であり、家族の同意も必要と考えます。

子どもの脳死判定は難しく、また子どもの意思表示を何歳から可能と考えるかなど、さらに時間をかけ、丁寧に議論がなされるべきと考えます。また、ドナー(提供側の患者)も、レシピエント(提供される側の患者)も、両方のいのちが対等に扱われ、脳死と判定された患者や家族が治療を続けられるようにするべきと考えています。

現在、A案を支持する人が多く、移植治療を推進したいと考える人たちの活動が活発です。しかし、移植に頼らない拡張型心筋症の代替治療や人工心臓による治験など、移植以外の治療も進んでいます。移植医療の推進については、現行法の枠内でも、できることはまだあります。「脳死=人の死」とし、家族の同意のみで、0歳から可能とするA案には積極的に反対しています。

B、C、D案については次週、意見を述べたいと思います。(川田龍平)

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(以下は、2009/6/5 の「川田龍平メルマガ」より転載)

━…━…━…━…転送・転載 を歓迎します ━…━…━…━
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Vol.117【意見2:臓器移植法案について】
2009/6/5 発行部数:1,539通 http://ryuheikawada.jp/
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先週のメルマガへご意見をお寄せいただきありがとうございます。先月27日に引き続き、今日も衆議院厚生労働委員会で、臓器移植法の改正に関する議論が進められました。先週に引き続き、臓器移植法について、私の意見を述べたいと思います。

B案は、脳死に対する考え方、提供の条件ともに現行法通り(臓器提供される場合に限って脳死を人の死とする、本人の書面による同意と家族の同意が必要)で、臓器移植可能年齢を12歳以上にまで引き下げる内容になっています。またD案は、GW明けの今国会に提出された法案で、一律に脳死を人の死としない、15歳以上は現行法と同じです。0歳児から臓器提供できるよう、15歳未満は、本人の意思表示が必要なく、家族の承諾のみで臓器移植ができるようになります。
ただ、この場合、家族による虐待の疑いに対する懸念があります。そのため医療機関の確認を要件としていますが、日本小児科学会の資料によれば、34.2%の虐待死が正しく判断できなかったという報告があり、懸念は残ります。家族の承諾のみで、本人の意思表示なく移植が行われるようになれば、乳・幼児だけでなくドメスティックバイオレンス(DV)被害者や重度障害者の臓器摘出の問題も残ることになります。子どもの臓器移植に関しては、先週も書きましたが、子どもの脳死判定は難しく、また子どもの意思表示を何歳から可能と考えるかなど、さらに時間をかけ、丁寧に議論がなされるべきです。

そんな中でC案が、私の考えに一番近いです。C案の特徴をマスメディアが伝える際に、現行法よりも厳格な脳死判定ということで、臓器移植を後退させるように見られていますが、私は移植医療を否定していません。血液を臓器の一部と考えれば、移植医療について慎重論ではありますが、私自身、血友病治療に血液製剤を使ってきたこともあり、反対の立場ではありません。C案は、生体移植について、ドナー側の生命や安全の確保を規定しており、患者の立場に立った法律です。

これまで「臓器移植表明カード」は1億2,000万枚、「臓器移植表明シール」3,600万枚が配布されています。しかし、実際に臓器提供の意思を表明した書面を携帯して亡くなられた方は、1,500名にしか及んでいません。C案のように脳死判定を厳格化することで、臓器提供カードをより安心して持つことできるという考え方もあります。最新の医療技術によって、臓器移植以外の代替医療で治療できることもあります。自分やまわりの家族が今は健康であっても、交通事故などで突然、脳死状態になって臓器提供側になるかもしれません。まわりの方と「いのち」について話し合いを持つことも大事です。臓器を移植される側、臓器を提供する側、患者ひとりひとりの「いのち」が平等に扱われるよう慎重に議論を進めていきたいと思います。

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(以下は、2009/6/19 の「川田龍平メルマガ」より転載)

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川田龍平メルマガ:生きるって楽しい、と思える日本へ。
Vol.119【臓器移植法案A案 衆議院可決。参議院で慎重審議を!】
2009/6/19 発行部数:1,537通 http://ryuheikawada.jp/
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昨日、臓器移植法案A案が衆議院を通過しました。参議院で対案を提案して、A案修正を図りたいと思います。前々回、前回のメルマガにも書きましたが、「一律に脳死を人の死とする」ことに強く反対します。専門家でも意見の分かれる子どもの脳死については、臨時の調査会を開いて、慎重に審議をするべきです。ドナー(臓器を提供する側)となる患者と家族、またはドナーとならない患者と家族のためにも、そして、レシピエント(臓器提供受ける側)の患者と家族のためにも、いのちが最優先される社会のために動きます。もっと動けば変わる。(川田龍平)

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soranimukatte_23 at 20:11│ 社会 
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